バブル期に一世を風靡し、「銀座の不動産王」と言われた川本源司郎(86)氏に20日、東京地裁において法人税違反の罪で実刑判決が言い渡された。
「丸源ビル」に関しては銀座みゆき通りに立ち並ぶビル群に輝く丸源マークが印象的だったのでかなり前から認識していたが、オーナーの川本源司郎という人物についてはほとんど予備知識がなかった。
バブル期によく世間を騒がした悪徳不動産会社社長の一人なのだろうというくらいの認識。
ところが、テレビで彼の経歴が紹介されるのを見て、「実に面白い!」と興味を持ってしまった。
川本源司郎なる人物についてもう少し詳しく知りたくなり、さっそくウィキペディアを参照。
実家は北九州市小倉の呉服屋「丸源」。
子供の頃の夢は「金閣寺に住みたい!」。
子供の頃に既に金色に輝く部屋に住む自分の姿を想像できていたとすればすごいことだ。
後に金閣寺のような豪勢な御殿に住んだであろうから、ある意味、子供の頃に既に将来の姿をイメージできていたわけだ。
強烈なイメージ、そして強い願望は現実化する。
その一つの証明のような気がしてくる。
大学は慶応に入るも家業を継がなければならなくなり中退。
かなり頭も良かったようだ。
多分、商人の息子ということで商才もあったのだろう、ここから彼の先見力が発揮されていく。
後を継ぐも呉服屋は廃業、跡地に飲食店用賃貸ビルを建てる。
そこで店舗を家具付きで賃貸するという奇策にでる。
ここがさすがだ。
圧倒的に初期投資が少なくて済むのだからテナント側としては大助かりだ。
当然人気を博す。
福岡の中州にも進出、北九州でしっかりと足場を固め、次に東京進出を図り、当時、飲食店の少なかった銀座のみゆき通りに目をつけ次々にビルを建てていく。
注目すべきは先見性だけではない。
堅実性も併せ持っている。
不動産会社としては信じられない事だが、銀行のいろいろな誘いに乗らず無借金経営で通したのたそうだ。
バブル期を予知していたのかどうかはわからないが、
そのおかげで致命的なダメージを受けることなく生き残ることになる。
ツキも持っている。
そして、その生き方もなかなかユニークだ。
後継者は作らない、取り巻きも作らない、独身、子供もいない。
達観しているのか、人を信じられないのかはわからないが、一般的なお金持ちのイメージとは相当かけ離れている存在であることは確かなようだ。
今回、脱税容疑で実刑判決を受けた。
その他にもグレーなところがあるのかも知れない。
犯罪を犯しているのなら、その部分は当然肯定できないが、一人の男としてみた場合、かなり魅力的な人物であることは確かだ。
時をほぼ同じくして日産のカルロス・ゴーン氏が逮捕された。
一般的にみれば、トップクラスの成功者の二人のつまずき。
彼らから何点か学んだ。
まず見習うべき事。
他を圧倒的するような成功イメージを有していること、そして揺るぎない自己効力感の強さ、二人の共通点だろう。
どちらも成功する為には必要不可欠な要素だ。
将来のイメージを描けず、「できる」ではなく「できない」を選択し続けてきてしまった私には想像もつかないくらいのレベルなのだろう。
遅まきながらメントレを始めてやっと自己効力感の重要性を認識しでき、メントレ前と比べれば少なくとも自分を否定することが少なくなってきていることは実感できている。
それでもまだまだが、スモールウィンと評価して次のステップに歩を進めてみようという気にさせてくれた。
次に、
人間、何事もバランスが大切という事だ。
自己効力感の強いことは素晴らしい事だ。
ただ、強過ぎると過信、慢心、驕りに繋がってしまう。
自己効力感が強烈な分、あふれ出るエネルギーをコントロールすることが人一倍難しいのかもしれない。
自己肯定力が乏しいという事は成功する為には大きなハンデでけっして望ましいものではない。
が、自分を客観視できる能力、自分を俯瞰できる力、セルフコントロール能力と言う点に関してはもしかすると自己肯定力が強い人間よりも優れているのかもしれない。
そう考えれば一つの武器だ。
自己効力感が乏しい自分を否定する必要はない。
なにかしらの理由でそうなっただけだ。
大事な事は乏しい事に気づくことだ、その事を認識できていればいい。
あとは等身大+α位の効力感を持てるようになることを目指して、日々トレーニングを積んで効力感を高めていけばいいだけの話だ。
人生、現時点で、
成功したと満足している人、
失敗したと後悔している人、
いろいろなのだろうが、
大事なのはこれからをどう生きていくかだ。
体操競技の鉄棒で例えれば、ビシッと着地を決め、両手を上げ、「よしっ、よくやった」と最後に思えるかどうかがポイントだ。
前者はそれまでの素晴らしい演技を無駄にしない為にも驕らずそして最後まで気を抜くことなく演技を続けてパーフェトな着地を目指す。
気が緩んで転んでしまえば、それまでの素晴らしいパフォーマンスが色褪せてしまう。
彼らのように。
後者の場合であれば、あきらめない事だ。
例え途中で鉄棒から落下したとしても、
演技を中止せずに、
気持ちを切り替え、
再度鉄棒を掴み演技を継続してビシッと着地することだけを目指す。
途中の演技では減点されても着地が良ければかなり点数を挽回できるし、それなりに納得して終われる。
そんなことを二つのニュースから感じた次第だ。
今朝の有酸素運動は天気が良かったので久しぶりにウォーキングを選択。
燃えるようなモミジの赤、鮮やかなイチョウの葉の黄色、そして雲一つない澄み切った空の青、その3色のコントラストが印象的で心をウキウキさせてくれた。
寒い季節は苦手だが紅葉だけは別だ。
朝日を浴びた深紅の実と数枚の葉が織りなす光と影のコントラストにも心が引かれパチリ。
自然の作り出すさりげない造形美に、、、感謝!