肩関節は人体で最も自由度の高い関節です。
自由度が高いということはこの関節の動きが少しでも悪くなり他の部位でその動きをカバーしなければならないとなると他の部位への負担はかなり大きなものとなってしまいます。
ですから肩関節の動きをスムーズにしておくことは肩こりを解消する上で重要なポイントの一つになるわけです。
肩関節の運動学
・屈曲:上肢を体の側面につけた状態から前方に挙上していく動き
・伸展:上肢を体の側面につけた状態から後方に挙上していく動き
・外転:上肢を体の側面につけた状態から側方(外側)に挙上していく動き
・内転:上肢を体の側面につけた状態から側方(内側)に挙上していく動き
・水平屈曲:上肢を側方に水平になるまで挙上した状態から水平を保ったまま前方に持っていく動き
・水平伸展:上肢を側方に水平になるまで挙上した状態から水平を保ったまま後方に持っていく動き
・外旋:上肢を体の側面につけ前腕を上方に挙上し肘を90度にした状態から肘を支点にして前腕を外側に回転していく動き
・内旋:上肢を体の側面につけ前腕を上方に挙上し肘を90度にした状態から肘を支点にして前腕を内側に回転していく動き
・分回し:ぐるぐる回す動き
があります。
普段はあまり使わない動きもあります。使わなければ動きは悪くなってしまいます。
1日1回は全ての動作を数回行ってみてスムーズでない動きがあればその動作を入念に行ってケアして下さい。
エクササイズは上記の動きを再現すればいいわけです。
肩関節の動きを良くするエクササイズ
次のようなエクササイズでほとんどの動きをカバーできます。
屈曲と伸展のエクササイズ
立位の基本姿勢から右手を前方挙上、同時に左手は後方挙上、その逆を繰り返します。
外転と内転のエクササイズ
立位で両手を体の前で交差させた状態から両手を外側に開いて挙げていき頭上で交差後、下ろしてファーストポジションへ戻します。
水平屈曲と水平伸展のエクササイズ
立位で両腕を側方に水平になるまで挙上した状態がファーストポジション、そこから両腕を前方に回転させタッチ後、ファーストポジションへ戻りそのまま両腕を後方に回転後ファーストポジションへ戻す。
外旋と内旋のエクササイズ
体の側面に両肘をつけ肘を90度屈曲した状態で外側回転と内側回転を繰り返します。
この運動は肩関節周辺のインナーマッスルの運動にもなりますので、四十肩や五十肩のリハビリに最適です。