プーシキン美術館展、「草上の昼食」と「パリ環状鉄道の煙」が素晴らしかった。

やんちゃなシャンシャンを見て、50数年ぶりの上野動物園を楽しんだ後、隣の東京都美術館で開催されているプーシキン美術館展も覗いてきた。

美術展は気が向いた時に新国立や上野の森に1~2年に一度くらい足を運ぶ程度。
久しぶりだ。一昨年の新国立の日展以来か?

若い頃から鈴木英人やノーマンロックウェル等のイラストやグラフィックデザインには少々興味を持っていた。

そのせいなのか20代の頃に購入した美術集はマグリット、ダリ、ロートレック、ゴッホとかなりポップ感のある個性的な画家のものばかりだ。

ということで絵はどちらかと言うと輪郭のはっきりした色彩豊かな絵の方が好みなので印象派の中でもボヤ~としたイメージのものは今一つピンとこない。

モネの作品は印象派の中では色使いがはっきりしている方なので今回の主役「草上の昼食」は是非見てみたいものだと思って足を運んでみた次第だ。

入場して、いつものようにふむふむと説明文を読み、絵画の前に立ち、さもわかったような顔をしながら鑑賞、それを繰り返していたのだが、心惹かれるような作品にはなかなか出合わず。

早く「草上の昼食」を見たいものだと思いながら足を進め次の作品の前に立った瞬間、、、

ダレた心に「カチッ!」とスイッチが入り、思わず見入ってしまった。↓

横296㎝×縦172㎝の大作。(写真ではその迫力を表現できないのが残念だ。)

蒸気機関車から排出された白い煙が大通りの上を横切り絵画中央を流れていくという大胆な構図。

色彩的にはグレーというかセピア色というか地味な色使いで、本来であれば私の好みではないのだが、この作品の場合はかえってそれが横切る白い煙のもくもく感をより印象的にし、さらに古きパリ郊外のイメージをより鮮明にしてくれているように思えた。

明暗の使い方も絶妙、リアリティのある精緻なタッチもいい感じだ。

大作ということもあるが、当時のパリの街に引き込まれていくような、そんな感じにさせてくれる作品だった。

題名は「パリ環状鉄道の煙(パリ郊外)」 、

画家の名前はルイジ・ロワール

ルイジ・ロワール、WHO?

初めて目にした名前だ。

帰宅して調べてみるとまだあまり知られていない画家らしい。

どおりでWikipediaにも載っていない。

ただ、美術館展の来場者のSNSへの投稿ではかなり評判になっていたらしい。

難しい事はわからないがもっと評価されていい画家のような気がする。

お目当てのモネの「草上の昼食」は評判通りで素晴らしかった。↓

映画の世界では、冒頭でまず絵が映し出され、絵の中の人物が実際の登場人物達に変化して動き出して物語が始まるという手法が使われることがあるが、この絵はまさにそのようなシュチュエーションにピッタリな絵のような気がする。

立っている人物と座っている人物の絶妙な配置バランスが見る側に躍動感を感じさせる為だろうか。

白樺の葉を使った光の表現も素晴らしい。

右側の太い白樺の幹と中央の白樺の幹を使った奥行きの出し方も見事だ。

太い幹に刻まれたPやハートに矢のいたずら書き、モネさん、なかなかお茶目なところもある。

この絵はマネの「草上の昼食」のオマージュということらしいが、個人的にはモネの方が好みだ。

「草上の昼食」、期待に違わぬ主役に相応しい作品だった。

その他の作品ではモネの「白い睡蓮」以外あまりピンとくるものがなかったが、

草上の昼食」と「パリ環状鉄道の煙」の2作品と出会えただけでもなんか得をしたような気分になり東京都美術館を後にした。

プーシキン美術館展は7月8日まで開催されている。

プーシキン美術館のHPはこちら

ルイジ・ロワールについては情報は乏しいがこちらのブログでかなり詳しく紹介されていた。

シャンシャンとプーシキン美術館展のセット、お薦めだ!

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