これまでダイエットに関する基礎知識を学んできました。
概要は掴めたでしょうか?
さて、いよいよここからが本番、学んできた基礎知識を踏まえてダイエットを実践していくフェーズに入ります。
本題に入る前に、
皆さん、サイコサイバネティックスという理論をご存じでしょうか?
アメリカの形成外科医マクスウェル・マルツ博士により生み出された理論です。
その理論によれば、人間が行動を起こして目的を達成する為には、次の3つの作業が必要とされています。
●目的及び目標を明確にする。
●目的及び目標を達成する為の方法を明確にする。
●目的及び目標を達成するまで為すべきことを実行し続ける。
当たり前のことのようですが、実際、これを実践することはなかなか難儀なことです。
しかし、この当たり前を実践できなければダイエットに限らず、物事を成し遂げることはできません。
是非、この3ステップをやり遂げて理想のボディーを手に入れていただけたらと思います。
ダイエットの目的の明確化
ダイエットの成否は当初のモチベーションを維持できるか否かで決まります。
煩悩を抑えて長期間継続しなければ結果がでません。
モチベーションの維持が非常に大きなポイントとなります。
そこで、まず、最初になんの目的でダイエットを行うのかを明確にしておきましょう。
運営者の場合は過去3度程ダイエットに挑戦。
一度目は健康の為、あと2回は東京マラソンに出場し自己新を出す為でした。
特に東京マラソンで自己新(と言っても50代半ばに始めた初心者ですのでなんとか4時間半を切りたいという低レベルの目標でしたが)を出したいという思いは強かったので、結果的には2回とも8kg減量に成功し2回目の東京マラソンでなんとか目標を達成できました。
そういう強い思いがなければ3~4kg減量時の停滞期に挫折していたのではないかと思います。
若い方の場合であれば、
スポーツで勝つ為、
モテる為、
シニアの方の場合であれば、
健康寿命を延ばす為、
当然、
モテる為もありです(笑)。
とにかく、
まず、
「~の為に頑張るぞ!」という強い気持ちを持つ事、
目的・目標を達成する為のファーストステップです。
目標体重設定
目的を達成する為にはより具体的な目標が必須です。
当然、目標体重の設定は不可欠。
その際、こだわらなくてはならないことは「健康」ということです。
無理な体重設定はNGです。
「健康」を害してはなんの意味もありません。
となると、
BMIの日本の理想値、男性22、女性21が一つの目安になるのではないかと思います。
この数値からあまり離れてしまうと健康に弊害が出てしまう恐れがあります。
私の例で恐縮ですが、私も現在、ちょうどダイエット中です。
ダイエット開始時点での体重は約75kgでした。
既に学んだ通りBMIは
体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)で算出できますので、
ダイエット開始時点でのBMIは身長1.78mということで
75kg÷1.78÷1.78≒23.7。
BMIの理想値を1.7オーバーという状況でした。
BMIに該当する体重は
BMI × 身長(m)× 身長(m)で算出できますから、
私の理想体重は
22 × 1.78 × 1.78≒69.7kg
その下のレベルの21の場合は
21 × 1.78 × 1.78≒66.5kg
となり、取り敢えずの目標体重を69.7kgに、最終目標を66.5kgに設定してダイエットを開始した次第です。
BMIは簡易的肥満指数です。
筋肉量の多いアスリートの方や、長身でひょろっとした方等の場合はあまりあてになりませんが、一般的な体形の方であればBMIを基準とした目標設定で問題はないかと思います。
皆さんもBMIを目安に目標体重を設定してみて下さい。
減量ペースと達成期限
時折1か月で10kg減量した等の話を耳にしますが、このような急激なダイエットはNGです。
役者が役作りの為に致し方なく行う場合等は仕方ありませんが、一般的には避けた方がいいレベルです。
10kgというと約72000kcalのカロリーを燃焼させなければなりません。
それも1か月でとなると1か月30日として1日当たり約2400kcal、摂取カロリーより消費カロリーが2400kcal多い状況を1か月続ける必要があるわけです。
運動無ではほぼ毎日絶食しなければ達成できませんし、食事制限無しであれば毎日3~4時間程度の相当ハードな運動を続けなければならないレベルです。
食事制限と有酸素運動を組み合わせたとしても相当厳しいダイエットで体には相当負担を掛けることになってしまいます。
では、1か月の減量幅はどれくらいが適切なのでしょうか?
結論から言えば、理想は2kg程度、多くて3kg程度が無理のない数値かと思います。
2kgの燃焼に必要なエネルギーは約14400kcal、1日当たりでは約480kcalです。
適度な食事制限と1時間程の有酸素運動+筋トレを組む合わせれば約600kcalの差はそう無理することなく作りだせます。
現実的には週に1,2回運動が出来なかったり、食事制限ができない日もあるかと思いますので、それらを考慮して1日の差の目標を約600kcalと設定しておけば、平均して、1日当たり480kcal前後の数値は確保できます。
1か月2kgのペースで10kg減量するとすると約5カ月で達成できる計算になりますが、実際は体重減等により基礎代謝や生活活動代謝は減っていきます。
同じダイエット法を継続するという前提であれば日々減量ペースは落ちていきますので10kg達成にはプラス1~2か月はかかる計算になります。
逆に5カ月で達成したいということであれば徐々に摂取カロリーを抑えていくか運動量を増やしていく必要があります。
ダイエット方法設定
さて、前項で述べました 消費カロリー - 摂取カロリー >= 600kcal/日 を実現する為のダイエット方法について検討してみましょう。
体にあまり負担を掛けず、リバウンドもしにくい健康ダイエットの為には、
・消費カロリーを増やす為の有酸素運動と筋トレ
をメインにして
・摂取カロリーを抑える為の適度な食事制限
を補助的に組み合わていくのがベストということは何度も述べてきました。
順に見ていきましょう。
消費カロリーを増やす為の有酸素運動と筋トレ
ダイエットに取り組もうと考えられいる方は普段あまりスポーツをされていない方が多いかと思いますので、有酸素運動としては、体に負担の少ないウォーキングをお薦めします。
「消費カロリーを増やす方法」の章で記述していますが、
60kgの方であれば、やや速歩(6.4km/時)の1時間のウォーキングで約370kcal燃焼可能です。
あとは細切れ時間を使ってスクワット等の自重筋トレを行えば運動で600kcalの2/3の400kcal程度はを燃焼できます。
(もう少し強度の強い運動が可能な方であれば、例えばランニングの場合、60kgの方が、時速、10km/時程度で1時間走れば約600kcal弱消費できますので次の食事制限は必要がなくなります。)
摂取カロリーを抑える為の食事制限
さあ600kcalまであと残り200kcalを食事制限で確保します。
一番簡単な方法は3食のうち1食だけ主食をしらたきやもやしに変えてやるだけです。
ごはん一杯140gは235kcal
食パン8枚切り2枚は258kcal
パスタ乾麺100gは378kcal
ですので変えてやるだけで少なくとも200kcalは確保可能です。
他の2食は今までどおりでOKです。
(但し、これはダイエット前の食事の摂取カロリーが消費カロリーとイコールということが前提で、摂取カロリーがオーバー状態であったとすれば、間食やカロリーの高い清涼飲料水を控えたり、他の2食の食事量を多少減らす等の対処は当然必要です。)
しらたきもしくはもやしはそれなりに嵩がありますから、まずまずの満腹感を得られますので、空腹感に苦しむような辛い食事制限にはならないと思います。
一点、注意点があります。
控えたごはんやパンにはタンパク質やビタミン、ミネラル等が含有されているわけで、控えた分大事な栄養素は摂取できないことになりますので、他の食材かローカロリーのプロテイン、マルチビタミン、マルチミネラル等のサプリメントで補ってやることを忘れないで下さい。
以上、一つの例として健康ダイエットプランを提示させていただきました。
当然、皆さんの諸事情はそれぞれ異なりますからいろいろアレンジが必要になってくると思います。
その場合、くどいようですが、短期間の急激なダイエットは避けて下さい。
忙しくて運動時間が30分しか取れないということであるならば、無理をして食事制限を強めるのではなく達成期限を延ばしましょう。
目標体重達成期限2か月が仮に4か月に延びてもたいした問題ではありません。
無理をして達成しても健康を害したりリバウンドのリスクが高くなるだけです。
大切なのは目標達成後何年、何十年と続けなければならないウェイトコントロールです。
前述しましたが減量だけでなくウェイト維持管理までがダイエットです。
減量目標達成はダイエットのスタートラインに立っただけです。
ダイエット実践
さあ、
●目的及び目標を達成する為の方法を明確にする。
ことができましたでしょうか?
あとは最終ステップ、
●目的及び目標を達成するまで為すべきことを実行し続ける。
ことのみです。
長期間、モチベーションを維持することは本当に難しいものです。
そこでプランを粛々と実行する為の3つのポイントです。
1.前述した目的・目標の明確化
できれば紙にかいて常に見える位置に貼っておきましょう。
2.実行チェックと体重の記録
日記や手帳にでも有酸素運動、筋トレ、食事制限の欄をつくり実行の有無を日々記録します。
当然、体重やその他各体組成値の記録も忘れてはなりません。
3.休息日を作る
たまに息抜きがないとストレスが蓄積して精神的に持ちません。
1週間~10日に1日位はノーダイエットディを設定しておきましょう。
プランもそれを見込んだものにします。
暴飲暴食はいけませんが、その日はダイエット以前の食事をしたり多少甘いものを楽しんだりしてストレスを発散しましょう。
最後に
さて、努力が実って目標体重を達成できました。
何度も言いますが、これからがダイエットの本番です。
この時点で一旦これまでのダイエットプランは終了です。
継続すれば過度の減量になってしまいますし、気を緩めてしまってはリバウンドしてしまいます。
これまでは
消費カロリー > 摂取カロリー
を実現するプランでしたが、
ここからは
消費カロリー = 摂取カロリー
を実現するプランを再構築してやる必要があります。
今まで学んできた事を生かしてプランを作成、実行していただければと思います。
「ダイエット大作戦」少しはお役に立てたでしょうか?
拙い文章にお付き合いいただき本当に有難うございました。
皆さんが苦労して手に入れたグッドバランスボディーを維持してアクティブライフを謳歌されることを心よりお祈り申し上げます。