さて「肩こり解消大作戦」、、、開始!
といきたいところなのですが、その前に、是非ともチェックしておかなければならない事があります。
それは、悩んでいる肩こりが他の病気由来でないことを確認しておく事です。
他の病気が原因の場合は当然、以降のセルフケアーの対象外です。
マッサージや整体に行って揉んでもらっても気持ち良くない、なかなか症状が改善しない等の場合は、他の病気のサインの可能性があります。
下記に肩こりが症状として出やすい疾患を挙げておきますので、気になる疾患があった場合はまず専門医の診断を受けておきましょう。
重篤な疾患の早期発見に繋がるかもしれません。
整形外科疾患
頸椎椎間板ヘルニア
椎間板が突出し脊髄を圧迫してしまう疾患です。
肩こりの他に首を後ろや横に倒した時に腕に痛みやしびれが走るような症状があった場合は、この疾患の可能性があります。
変形性頚椎症
加齢により椎体の辺縁が変形して骨棘となり他組織を圧迫しまったり、椎間関節間の軟骨がすり減って関節の動きが悪くなってしまい頸部に痛みを感じる疾患です。
肩こりの他に運動痛があるのが特徴です。
頸部捻挫(むち打ち症)
追突事故やプールの飛び込み時に靭帯や筋肉を損傷してしまう疾患です。
症状としては肩こりの他に、頭痛、めまい、吐き気等が特徴です。
循環器疾患
心筋梗塞
何らかの原因で血栓が出来て冠動脈がつまってしまい心筋への血液供給が滞ってしまう重篤な疾患です。
肩こり(特に左肩)の他に呼吸困難、息切れ、冷や汗、胸痛等がある場合は要注意です。
狭心症
動脈硬化の進行により冠動脈が狭くなってしまい心筋への血液供給が不足して心筋が酸素不足に陥ってしまう疾患です。
肩こり(特に左肩)や左の背中の痛みが前兆になることがあります。胸の圧迫感や苦しさの他に呼吸困難、息切れ、冷や汗、胸痛等がある場合は要注意です。
高血圧
高血圧は血液検査等で原因が特定できる二次性高血圧とそれ以外の原因不明の本態性(一次性)高血圧に大別できます。
現在の定義では収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の場合に高血圧とされます。
収縮期血圧は血液を全身に送り出す為に心臓が収縮した状態の血圧で、
拡張期血圧は全身から血液が心臓に戻ってきて心臓が拡張している状態の血圧です。
症状としては頭痛、倦怠感、重篤になってくる意識障害、激しい頭痛、呼吸困難等の症状を呈することもあります。
低血圧
一般的には収縮期血圧が100mmHg未満の場合に低血圧とされます。
なんらかの原因で全身に血液を送り込む力が無くなっている状態です。
症状としてはめまい、立ちくらみ、失神、全身倦怠感等が出る場合があります。
脳疾患
脳梗塞
脳の動脈に血栓ができたり他の場所で出来た血栓が脳に至り血管を閉塞する状態になる事で脳が虚血状態となり脳組織が壊死、または壊死に近い状態になってしまう疾患です。
肩こりの他に、片麻痺、ろれつが回らなくなった、急に字が書けなくなった、めまい、吐き気、嘔吐等の症状がでる可能性があります。
脳出血
脳内の血管が破れ、脳内出血に至る疾患です。
片麻痺、頭痛、嘔吐、意識障害等が主症状です。
脳腫瘍
脳内に腫瘍が発生してしまう疾患です。他の部位からの癌転移でできる転移性脳腫瘍と脳自体から発生する原発性脳腫瘍に大別されます。
他の脳疾患と同様に頭痛、吐き気、嘔吐、片麻痺、視野狭窄、言語障害、意識障害等が主症状です。
耳鼻科関連
メニエール病や耳石が移動してしまった場合等でも肩こりの他に頭痛、めまい、吐き気等の症状が出ることがあります。
眼科関連
眼精疲労、ドライアイ、一重、眼瞼下垂等でも肩こりの症状がでます。
一重や眼瞼下垂の場合、眼瞼挙筋の力ではまぶたを挙げられないので、額の前頭筋等を使って瞼を挙げることになります。
前頭筋の疲労は帽状腱膜を介して後頭筋に伝わりさらに僧帽筋等の頸部伸展筋を疲労させてしまいます。
まぶたが挙げづらい方は一度、眼科か形成外科を受診された方がいいかもしれません。