運転免許失効(うっかり失効):免許最短再取得方法(手順)

起床後に何気なくテレビを見ていると「運転免許証のうっかり失効(理由なき失効)」についての特集が放映されていました。

年間20万人以上の方が「うっかり失効」とのこと、かなり多いですね。

令和に年号が変わったことで、今年はさらに多くの失効者が出ると危惧されています。

(注)「うっかり失効」という言葉、本来は理由なき失効のうち失効日から6か月以内の失効をさすようですが、一般的には6か月超えの場合にも使用されているようです。
上記の特集でも後者として扱われていたようなので、本記事でも「うっかり失効」=「理由なき失効全般」ということで話を進めさせていただきます。

皆さんの免許証、有効期限切れとなっていませんか?

一度、確認しておいた方がいいかもしれませんよ。

うっかり失効」、お恥ずかしながら運営者も数年前にやってしまっています。

うっかり失効に気づいた時の顛末

ある日、日記帳の表紙の裏に更新通知書が挟まっているのに気づき免許証を確認してみると、確かに失効状態、それも既に9か月が経過。

通知書を無意識に日記に挟んでしまっていたのか?、、、とにかく通知書を見た記憶がなかったので狐につままれたような気分、ただただ「唖然」とするしかありませんでした。

失効状態に陥っていたこともショックでしたが、失効後6か月超えは維持していたゴールドも無効となり、おまけに本免許試験を受けなおさなければならないことを知ってさらなるダメージ。

45年ぶりの、、、学科試験、、、技能試験、、、今更かよ、、、トホホ

と落ち込んでいたのですが、次に湧き出てきた思いは「まずい!実にまずい!

当時、目前に迫った店の移転の為に車は必須でした。

嘆いている時間はない、なんとかせねばと即行動。

最短で再取得するにはどうすればいいのかをあれやこれやと調べて実行、結果、バタバタしながらも短期間で一発試験で免許を再取得、なんとか店の移転に間に合わせることができました。

同じように急ぎ再取得を目指さなければならない方も多いかと思いますので当時のことを思い出しながら普通1種で失効後6か月超え1年以内の場合に最短で免許を再取得する為のポイントを簡単にまとめておきます。

免許失効パターンについて

免許失効は次の2つに分類されます。

理由なき失効(うっかり失効)

やむを得ない理由による失効(病気等)

それぞれ失効後どれくらい経過しているかによって免許再取得までに為すべきことが異なってきます。

《理由なき失効(うっかり失効)の場合》

失効後経過日数 適正検査受検 仮免許試験受験 本免許試験受験 講習受講
6か月以内 要合格 免除 免除 要受講
6か月超1年以内 要合格 免除 要合格 要受講
1年超 要合格 要合格 要合格 要受講

《やむを得ない理由による失効の場合》

失効後経過日数 適正検査受検 仮免許試験受験 本免許試験受験 講習受講
6か月以内 要合格 免除 免除 要受講
6か月超3年以内 要合格 免除 免除 要受講
3年超 要合格 要合格 要合格 要受講

(注)
1:表中の適正検査とは視力検査等で、仮免許及び本免許試験には学科試験と技能試験があります。
2:ゴールド免許等の免許条件を引き継げるのは、やむを得ない理由による失効かつ失効後6か月以内の場合のみです。
3:理由なき失効で失効後1年超え、やむを得ない理由による失効で失効後3年超えは全く優遇処置はなくなります。

失効後6か月以内であれば適正検査と講習を受ければあとは書類申請だけで免許を再取得できます。

ここで扱うのは本免許試験合格が必要な失効後6か月超え1年以内のケースです。

以上を踏まえた上で、本題に入ります。

うっかり失効(6か月超え1年以内)の場合の免許最短再取得までの流れ

失効に気づいてまずすべきは

・運転を中止すること

・仕事で車を使用するのであれば職場への連絡

これを怠るとケースによってはただの失効では済まなくなります。

保険会社へも連絡しておいた方がいいかもしれませんね。

その後、次のような流れで最短での再取得を目指します。

仮免許証交付

路上練習実施・特定講習受講・本免許学科試験及び技能試験準備

一発試験の本免許試験受験

合格後、免許証交付

順に説明していきます。

仮免許証交付

まずはここから。

できる限り早めに運転免許センターに出向き仮運転免許証を交付してもらいます。

6か月超え1年以内あれば仮免許試験の学科試験と技能試験は免除ですから、申請して適性検査(視力検査等)を受ければ仮運転免許証を取得できます。

《失効時仮免許交付申請必要書類》
失効した運転免許証
失効した免許証がない方は、健康保険証、住民基本台帳カード、パスポート等
本籍(外国籍の方は国籍、在留資格、在留期間)が記載されている住民票(コピー不可)
マイナンバー(個人番号)が記載されていない住民票
外国籍の方は、在留カード、特別永住者証明書
申請用写真 2枚
縦3.0cm、横2.4cm・撮影後6か月以内・無帽・正面・上三分身・無背景

路上練習実施・特定講習受講・本免許学科試験及び技能試験準備

このフェイズをできるだけ短期間で終了させられるか否かが短期間での免許再取得成否の分かれ目になります。

仮免許を取得したら、

次に為すべきことは

路上練習の実施

特定講習受講

そして、

本免許学科試験及び技能試験準備

です。

優先順位はありません。

同時進行です。

まず路上練習ですが、一発試験の本免許試験申請の為には必須事項です。

申請時には練習時のルート、練習時間、同乗者の情報等を記入した申告書が必要となります。

路上練習は本免許試験申請前3か月以内に5日以上実施しなければなりません。1日の練習時間の目安は約2時間と言われています。

仮免での練習ですから、

その際には、

当然、
自動車を運転可能な第一種運転免許保持者で運転経験が通算3年以上の人が同乗してなければなりませんし、車の前後の見えやすい場所には「仮免許練習中」標識を装着しておかなければなりません。

路上練習は最短取得を目指すにはかなりネックです。クリアーに最低5日間を要してしまいますし、同乗してもらえる協力者の手配がなかなか難儀です。

何年もいや何十年も運転してきているのに、「なんで今更ながらの路上練習、あまり意味がないのでは」という思いも強いのですが、本来はうっかり失効は6か月以内、それ以降は特例で救ってやっているのだからそれくらいは我慢しなさいという一つの罰則的位置づけなのかもしれませんね。受け入れるしかありません。

となるとまあ前向きにとらえて路上練習を有意義なものにしていくしかありせん。

技能試験のチェックポイントはサイトで調べられますから、路上練習をしながらその辺のところを確認しておけば面倒な路上練習も無駄ではなくなります。

私の場合は家内は運転できませんでしたし、当時、息子はまだ無免許でしたので、時間にゆとりがある妹に頼み込んでなんとか対処しましたが、同乗者確保、なかなか難儀です。

再取得を決めた段階で前もっていろいろな方に協力を願い出て早めに練習スケジュールを組んでおく必要があります。

次に特定講習受講について。

本免許試験に合格しても取得時講習特定講習のうちいづれかの講習を受講していなければ免許証が交付されません。

特定講習も取得時講習も講習内容はほぼ同様で、次のような内容となっています。

《講習内容》
高速講習(2時間)実際に高速道路を運転、もしくはシュミレーターで高速道路の運転について学ぶ
危険予測講習(2時間)実際に道路を運転、もしくはシュミレーターで危険予測運転について学ぶ
応急救護処置講習(3時間)人体模型を使用して、人工呼吸や心臓マッサージ等の救護法について学ぶ

取得時講習は、自分の住所地の都道府県の指定自動車教習所で受講する講習ですが、読んで字のごとく本免許技能試験合格後にしか受講できません。予約等の問題でタイムラグが生まれてしまいます

に比べて、
特定講習の受講期間は仮免許技能試験合格後から本免許技能試験合格後の免許証交付前までとなっていますから、仮免が交付されたらすぐに特定講習を申し込んで受講可能です。

事前に公安委員会から指定された特定届出教習所で特定講習を受講し、修了書を本免許試験申請時に提出しておけば、本免許技能試験合格後すぐに新免許証を交付してもらえます。

ということで、
免許の最短再取得の為には特定講習選択は必須となります。

私の場合は、東京の鮫洲の近くの特定届出教習所で受講。

高速講習はシュミレーターで、危険予測講習は実際に車に乗ってでの路上講習でした。

応急救護処置講習ではAEDの使い方を習った記憶があります。

講習は1日で終了。

受講費用に関しては以前は特定講習の方が高額で費用という点では特定講習選択はデメリットだったらしいのですが、現在は取得時講習とほぼ同額もしくは若干低いところが多いようです。私の場合もほぼ同額だったと記憶しています。

次に学科試験の準備

仮免許を取得した帰りに学科試験用の問題集を1冊購入、隙間時間を見つけて何回かまわしました。

最後に技能試験の準備

このフェイズでやっておいたことは次の2点です。

全国の運転免許センター内コースや試験コースの攻略法が掲載されているサイトでチェックポイントを確認。試験コースは回れませんでしたが、チェックポイントを意識しながら路上練習

路上練習の途中にあった公園の大きな駐車場がすいていたのでそこで縦列駐車や書庫入れ等の練習

一発試験の本免許試験受験

路上練習申告書特定講習修了書が用意できた段階で、本免許試験の申請を行い、適性検査を受け、学科試験を受験しました。

《特定講習修了の場合の本免許交付申請必要書類》
本籍(外国籍の方は国籍、在留資格、在留期間)が記載されている住民票(コピー不可)
マイナンバー(個人番号)が記載されていない住民票
外国籍の方は、在留カード、特別永住者証明書
申請用写真 通常は1枚
縦3.0cm、横2.4cm・撮影後6か月以内・無帽・正面・上三分身・無背景
仮運転免許証
路上練習申告書
特定講習修了書

合格後、技能試験を予約。

予約を取れたのは一週間後、できるだけ早く技能試験を受けたかったのですが仕方ありません。

この時点で、昼休み等技能試験が行われていない時間であれば免許センター内のコースの下見をさせてもらえましたので、縦列駐車や車庫入れで使用される場所の広さ等を実体験しておきました。

ちなみに試験はAT限定で予約しました。それまではマニュアルでしたが、ATの方が合格する確率が高そうでしたので。

技能試験の予約が取れた段階で、技能試験当日技能試験前に2時間程度の講習をしてくれる業者をネットで探して予約

この事前講習はやっておいて正解でしたね。正確な講習料は覚えていないのですが、8千円程度だったと思います。

技能試験は朝1番の枠を予約。

朝6時に運転免許センターの最寄りの駅で拾ってもらい、たぶん業者の人がいつも使用している場所で、縦列駐車と車庫入れの練習。

その後、技能試験に指定されている3つのルートを運転時の注意点や悪いくせを指摘してもらいながら回りました。

所要時間は1時間半程度だったような。

このおかげもあり、試験中判断の難しい場面に遭遇しなかったという幸運もありで、技能試験はなんとか一発クリアー

合格と知らされた時は心の中で「よっしゃ!店の移転に間に合った!」

合格後、新免許証交付

特定講習を修了していましたので、技能試験合格当日に新免許証を手にでき、「うっかり失効免許再取得ドタバタ大作戦」は無事終了と相成りました。

免許再取得に要した日数

失効に気がついてから再取得までに要した日数は、正確には覚えていないのですが、20日間弱程度

5日を要する路上練習と技能試験は予約なので1週間程度のタイムロスはどうしても出てしまいますから、かなり短期間で再取得できた方ではないかと思っています。

免許再取得に要した費用(概算)

あくまでも概算です。
仮免許申請時手数料・ 2700円
特定講習・・・・・・ 15000円
本免許申請時手数料・ 5400円
技能試験前の講習・・ 8000円
学科試験用問題集・・ 1500円
交通費等・・・・・・ 15000円
合計・・・・・・・・ 47600円
掛かった費用はなんやかんやで約5万円程度でした。

まとめ

最短で免許を再取得する為に欠かせないことは次の2点です。

本免許技能試験合格時に免許を交付してもらう為

・取得時講習でなく特定講習を受講すること

難易度が高いと言われている試験場での技能試験に一発で合格する為

技能試験前に一度、業者に頼んで試験ルートを回ってもらい留意しなければならないポイントや長年の運転で染みついてしまった悪いくせを指摘してもらうこと

どんなに運転に自信がある方でも一度はプロの目で見てもらっておいた方がいいと思います。

自分はその動作をしているつもりでも動作が小さ過ぎて試験官に認識してもらえなければ即減点です。

大事なことは試験官に認識してもらう為に一つ一つの動作を少々大げさくらいに行うことです。

以上、

うっかり失効時の免許最短再取得方法について、私の経験をもとにご説明させていただきました。

免許切れを発生させないことが一番ですが、忙しさに紛れて、引っ越しで住所が変わってしまって、ゴールド免許の更新期間が長期なので更新の意識が薄くなって等々の理由でついつい更新を忘れてしまうこともあるかと思います。

本記事が「うっかり失効」に遭遇してしまった場合の対処のご参考になれば幸いです。

最後に、

うっかり失効となってしまった皆様がつつがなく免許証の交付を受けられますことを心よりお祈り申し上げます!
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