日経225先物取引のメリットとデメリットについて株取引等と比較しながら見ていきたいと思います。
メリット
銘柄を選択する手間が不要
「売り」から入れるので相場の下降局面でも利益を得られる
レバレッジを効かせることができるので資金効率の良い取引が可能
夜間でも取引が可能
時系列データの取得が容易
上場廃止等のリスクがほとんどない
銘柄を選択する手間が不要
現在、日本取引所グループに上場されている銘柄は約3500銘柄あります。
株取引の場合はこの中から、有望株を探し出さなければなりません。
ファンダメンタルやテクニカルをきっちり分析して手間暇かけて大きな成果を上げていらっしゃる投資家の方も多いかとは思いますが、かなり根気を要する作業です。
その作業自体を楽しめないとなかなか続かない手法かと思います。
デイトレの場合は、刻々と変化する変動率ランキング等を参考に銘柄を選択し、エントリーしていくわけですが、これ自体なかなか大変な作業です。
特にスキャルピング的なトレードスタイルの場合はそれなりの反射神経も要求されます。
運営者も、変動率ランキングと自分でチョイスした30銘柄位のチャートを逐次チェックしてトレードしていた時期がありましたが、3年程で疲れてしまいました。
その点、日経225先物であればその辺の手間は全く要りません。ただただ上がるか下がるかを予測すればいいだけです。
と言ってもそれが難しいのですが。(笑)
「売り」から入れるので相場の下降局面でも利益が得られる
高度成長期ように株価が右肩上がりで上がり続けてくれるのであれば現物株を保有するだけで利益を上げられましたが、現在もそして将来的にも一方的に上げ続けるような状況になる可能性はかなり低いかと思います。
となると「売り」から入るという武器は是非とも持っておく必要があります。
株でも信用取引であれば「売り」から入れますが、銘柄選択の手間は現物と変りませんし、貸株料(注1)が取られ逆日歩(ぎゃくひぶ)(注2)が発生する可能性もありますのでなにかと面倒です。
その点、日経225先物取引であれば「買い」から入る場合でも「売り」から入る場合でもコストは変わりません。
(注1)信用取引で「売り」から入る場合は、証券会社から株を借りてそれを売ることになりますので、その利用料として請求されるコストです。
(注2)信用取引では買い建てをした方は買い方金利を払い、売り建てをした方は売り方金利を受け取る仕組みになっていますが、売り方の建玉が買い方の建玉を上回ると逆に売り方は買い方に日歩を支払わなければならないルールになっています。
レバレッジを効かせることができるので資金効率の良い取引が可能
日経225先物取引は証拠金取引ですから、レバレッジ効果で少ない資金で効率の良い取引が可能です。
夜間でも取引が可能
現在、ナイトセッションの取引時間は翌5:30まで延長されていますし、以前と比べて取引量もかなり増えてきていますから、昼間に仕事を持たれている方でも帰宅後に取引に参戦できます。
時系列データの取得が容易
この点は裁量でトレードする場合にはあまり関係がありませんが、システムトレーダーにとっては大きなメリットです。
日足であれば上場来のデータが手に入りますし、分足レベルでも過去10年分位のデータは無料で手に入れられますからバックテストのデータとして十分です。
但し、分足の場合は過去何度か取引時間が変更されていますので注意が必要です。
上場廃止等のリスクがほとんどない
個別株の場合は、業績悪化等で上場基準を満たせなくなると上場廃止の可能性がありますが、日経225先物が上場廃止になる可能性は限りなくゼロ、安心して取引できます。
次にデメリットです。
デメリット
正直、あまり思いつきません。
強いてあげれば、、、
過度のレバレッジによるリスク
当然、利益だけでなく損失にもレバレッジがかかるわけですから、過度にレバレッジをかけ過ぎると短期間で投資資金を失って市場から撤退せざるを得なくなります。
そうならない為に
・無理なレバレッジはかけない事
・ポジションを持ったら必ずロスカット用の逆指値注文を入れておく事
この2つの鉄則を遵守しましょう。
相場低迷期が長期間に渡ると利益を上げる事が難しくなる
これは日経225先物に限らず単一商品をターゲットにしたトレードでは起こりうることでターゲットの動きが無ければ利益を上げようがありません。
相場は低迷期~上昇期~プラトー期~下降期という流れが繰り返されるわけですが、特に低迷期やプラトー期の場合、極端なトレンドレス局面が発生しやすくなります。
個別株も同様ですが大型株の動きがなければ中小株や新興市場が堅調だったりしますから個別株ターゲットの場合は対象を切り替えることである程度対処が可能です。
この問題に対処する為にも、日経225先物だけでなくFXやCFD等についても学んで戦える武器を増やしておきたいところです。